能とはどんなもの?

能は詩や舞踊・音楽といった要素が詰まった、いわば和風のミュージカルやオペラのようなもの。
笛や鼓による伴奏と謡に合わせ、舞台上の人物が舞いながら物語を展開する演劇です。

能は能楽師という人たちにより演じられます。
演者は能の主役である「シテ方」・主役と対峙する脇役の「ワキ方」・狂言の上演と能の進行をする「狂言方」・楽器演奏の「獅子方」の4つに分業され、それぞれの役割を担うことで成り立っています。

能の見どころは

能には、実在・架空問わずさまざまなキャラクターが出現します。
歴史上の有名な武将など、生きた実在の人物を主役とする「現在能」。
そしてこの世とあの世をいったりきたりしながら、亡霊のシテと旅の僧のワキとの対話でお話が進む「無限能」。

初めはストーリーを把握するのが難しいですが、慣れるまではライブ感と流れを楽しむことが大切。

能の舞台には、幕もなければ背景もありません。
主人公であるシテは能面をつけているので表情から感情を読み取ることができない中、場面の情景や人物の内面を想像し、感じ取ることが求められます。
そして笛や太鼓などの囃子(はやし)に合わせた舞の音楽や動きを、目・耳・心で楽しむ。

能は、自分でいろいろ想像を巡らせながら心で感じることが最大の魅力といえるでしょう。

狂言とはどんなもの?

狂言は、庶民の日常をコメディで表現したセリフ劇のようなもの。
能と比べると現代口語に近い言葉を使うので、初めての方は狂言のほうが理解しやすいかもしれません。

狂言の舞台に立つのは狂言方のみで、能のようにシテ方やワキ方は出演しない形をとります。

狂言の見どころは

セリフ劇である狂言はエンターテインメント性が高く、喜劇の要素を持ち合わています。

コントのようなテンポやトンチ話、秀句と呼ばれる言葉遊びなどがあり、とてもユニーク。
狂言に出てくる登場人物は無名の人物がほとんどですが、動物のキャラクターも演じられます。

人間の喜怒哀楽をうまく表しており、面白くも最後はちょっと切なくなるようなストーリーは一度観たらはまってしまう人も多いのだとか。

能楽のマナーや決まりごとはあるの?

能楽はマナーや装いが難しい印象がありますが、他の観劇やコンサートと変わりません。
他の観客の方への配慮さえあれば、自由に鑑賞できるのが能楽のよいところ。

ドレスコードはありませんが、せっかく日常から離れて伝統芸能を楽しむのであれば、おしゃれをして出かけるのもよいですね。
ただし長時間の鑑賞になるので、できるだけ着慣れている服装をおすすめします。

能楽はどこで観ることができる?

能楽は全国の能楽堂で観ることができます。
都内では国立能楽堂や宝生能楽堂・喜多能楽堂が非常に有名。

また、野外で行われる薪能(たきぎのう)は気軽に楽しめるので初心者にもおススメです。
夜の薪能は、雰囲気たっぷりでとても素敵ですよ。

最古の舞台芸術である能楽を代々伝えていこう

関連するまとめ

創造する楽しみと喜びを。陶芸の魅力とは

粘土を成形し、高温で焼成して作る陶芸は、大量生産されるものとは全く違った手触りや味わいを持っています。 一度…

改めてほれぼれ!和紙の魅力に迫る

和紙と聞いて、皆さんはどのようなものを想像されるでしょうか。 ちょっと古めかしい印象をお持ちの方もいるかもし…

創立50周年を迎えた民族歌舞団「荒馬座」

和太鼓の高鳴り、和笛の音色。 日本人なら誰もが心動かされる瞬間ではないでしょうか。 今回は首都圏で唯一の歌舞…

関連するキーワード