和歌とは

和歌とは、五・七・五・七・七の定型リズムで構成され、31文字で綴られる短歌のこと。
はじめの五・七・五が上の句、残り2つの七・七を下の句として扱います。

かつて和歌は貴族のたしなみのひとつであり、男女が詠み交わしそれぞれの心を伝える手段だったそうです。

この当時は秘めた想いを歌にのせて優美に詠むことが大切とされてきました。
歌合や歌会ではその会のためのに和歌がつくられ、お互い披露しあったといわれています。

和歌のテーマは季節や自然・恋心など多岐にわたります。
「掛詞」といった言葉の二重性や、情景と心を重ねて楽しむ「序詞」を用いてつくるのが特徴。
和歌を知れば知るほど、日本語の美しさや奥深さに気づかされます。

三代和歌集とは

三大和歌集といえば万葉集・古今和歌集・新古今和歌集。
昔はコピー機など到底ありませんのでたくさんの人々に代々書き写され、現代へと伝わった貴重な財産といえるでしょう。
日本を代表する3つの歌集についてみてみましょう。

万葉集

現在日本に残っているもののなかで最古の歌集といわれている「万葉集」は、長歌・短歌など約4500首以上の歌が集結されています。
天皇や貴族、農民などさまざまな身分の読み手の歌が収められており、のびのびとしたおおらかさが特徴です。

古今和歌集

古今和歌集は、紀貫之が中心となり平安時代初期につくられた日本最古の勅撰和歌集。
約1100首の歌が収められており、非常に繊細で優雅な歌が多いといわれています。

新古今和歌集

新古今和歌集は鎌倉時代の初期、約2000首ほどの歌を収集した勅撰和歌集。
藤原定家らが編集した歌集で、歌を通じて情調的で美しい世界を表現していると伝えられています。

今の季節にぴったりな和歌をご紹介!

「なべて世の惜しさに添へて惜しむかな秋よりのちの秋の限りを」

これは藤原頼実が詠んだ歌で、新古今和歌集に収められています。
「通年の秋の名残惜しさに加え、もっと惜しむことだ。秋が過ぎまたやってきたうるう月の最後の日の今日を。」
といった訳になるでしょうか。

太陰暦を採用していた平安時代の後期は、暦のずれを調整するために「うるう月」というものがあったそうです。
「秋よりのちの秋」部分は9月の翌月に訪れたうるう月のことでしょう。
うるう月も終わり、いよいよ秋が去りゆくことを寂しく思う心情を歌ったもの。

うるう月があったからこそ余計に、通年よりも秋の最後を心から惜しむ気持ちが伝わってきますね。

日本人ならではの奥ゆかしさが表れた和歌の世界を知ろう

和歌は、決められた文字の中で余韻や余情を表現する、まさに日本人らしさがまざまざと現れている日本の古典文学。
間接的にせつなさやはかなさを歌に込める、日本人ならではの奥ゆかしさが伝わってきますね。
日本語の美しく響く音は本当に感慨深いものです。

お正月の定番といえば小倉百人一首。
小倉百人一首は新古今和歌集などの勅撰和歌集から集められた歌が集まっています。

お正月にはまだ少し早いですがこの機会に百人一首を教科書として、多くの歌人たちが心情を綴った和歌の世界に触れてみてはいかがでしょうか。

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